Keiワークスの冷却水交換とラジエーターフラッシングのご紹介です!

こんにちは!
気温も徐々に上がってきて車の冷却系にも負荷がかかる時期になってきました。

車のエンジンには様々な熱源があり、そこから発生した熱は主にエンジン各部を巡る冷却水(通称LLC:ロングライフクーラント)によって奪われ、その熱を奪ったLLCがラジエータで冷却されることによってエンジン本体を冷却しています。

今回はそのLLCの交換とフラッシングのご依頼がありましたのでご紹介させていただきます!

用意したものがこちら。
ワコーズ ラジエーターフラッシュとLLC。
廃液受け用の入れ物とLLC補充&エア抜き用のファンネル一式。

作業の話になってしまいますが、今回オススメしたい物の一つがこちら。
これがあるとLLC交換時のエア抜きがものすごく楽になります!

それでは作業に入っていきます。

スロープ等で車両下の作業スペースを確保します。
くれぐれもジャッキで上げただけの不安定な状態で作業するのは危険なので避けてください。

LLCが冷えていることを確認してラジエーターキャップを外します。
LLCが熱い状態ではラジエーターキャップに内部から圧力が掛かっている為、開けた瞬間に高温のLLCが噴き出して火傷の恐れがあります。作業はLLCが冷えてから。

車両下に潜ってラジエーターのドレンボルトを緩めます。

緩めるとこんな感じでLLCが流れ出てきます。
緩めすぎるとドレンボルトごと外れて大変なことになるので、少量ずつ気長に待ちます。

LLCが抜けきったらドレンボルトを締めてフラッシング剤投入の準備をします。

ここで登場。エア抜きファンネル(通称)。
汎用のアダプターが付いてますのでそれを使用してラジエーターキャップの部分にファンネルを差します。

そこに規定量に希釈したフラッシング剤を注いでいきます。

ある程度注ぐとフラッシング液が溜まってきます。
その際は適宜ラジエーターアッパーホースを揉んで水路に溜まっているエアーを抜いてあげることで中にフラッシング液が入っていきます。

注いで、揉んで・・・を何回か繰り返し、揉んでもエアーが出てこなくなったら一旦エンジンを始動して10秒ほどアイドリングし止めます。
するとエアーがブクブクと少しずつ出てくるのでこれを何度か繰り返し中のエアーを出しつつ、水路にフラッシング液を循環させます。

エアーの出てくる量が減ってきたらアイドリングする時間を徐々に伸ばしていきます。
水温に注意しながら時々2000~3000rpmぐらいに回転数を上げてエアーの排出を促しつつ、規定時間の30~40分アイドリングします。

その後、先ほどと同じ要領でフラッシング剤を排出します。

排出したらこれまた同じ手順で、規定より若干薄めに希釈したLLCを入れ、水路に残ったフラッシング剤をすすいでいきます。
エンジンの大きさにもよりますが2~3回すすぐといいかと思います。
なので廃液が結構出ます。廃液受けの容器は大きめの物か、数をたくさん用意しておきましょう。

すすぎが終わったら規定量に希釈したLLCを入れていきます。
これまでと要領は全く同じです。
注いで、ホースを揉んである程度エアが抜けてきたら水温に注意しつつアイドリング、エンジン停止、時々回転を上げてエア排出を促す・・・の流れです。

字で書くとうまく伝わり切りませんがこればっかりは出てくるエアの量、ホースの温度等経験値的な部分もあります(笑)

ある程度温まるまではヒーターを温度風量共にMAXにしてヒーターコアにLLCがきちんと循環しているか確認しながらエア抜きを行っていきます。
ヒーターコアにLLCが循環していない場合は温風が出てきません。
温まったLLCが循環していれば吹き出し口からドライヤーに近いくらいの温風が出るようになります。

それくらいの温度になったらヒーターを止めてサーモスタットが開くまでひたすら待ちます。

ちなみにサーモスタットが開くとラジエータ含めてすべての水路が繋がった状態になります。

水温が大体90度後半(車種にもよります)くらいになるとラジエータファンが回ります。
あとは水温が下がるまで放置し、リザーバータンクのLOWとFULLの間までLLCを補充して完了です!

はっきりいって結構時間かかります(笑)

エア抜きは車種によってエア抜き用のブリーダープラグがある車もあります(ダイハツの軽自動車等)。
その場合はブリーダープラグからもエア抜きを行わないと完全にエア抜きができず、ヒーター不良やオーバーヒートの原因になりますので事前に要確認です。

後半は説明ばっかりになってしまいましたが今回はラジエーターフラッシングとLLC交換のご紹介でした!

LLCは忘れがちな部分ですが、エンジンの冷却を担う大切な部分ですので定期的なメンテナンスを是非!

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